竹は、最盛期には1日1mも伸びることがあります。
強い地下茎は斜面のがけ崩れを防ぎますが、放置竹林は強風に弱く、地すべり発生地、イノシシやシカ、サルなどが回遊し生息する場所にもなります。
守り人の会では、築造中の獣害柵が完成しても、次の段階として柵周辺に広がる放置竹林の整備が必要であると話し合ってきました。
それには間伐した竹がゴミにならず、有効利用できる仕組みも必要です。
私たちは、間伐した竹から炭を作ることで、竹の適切な間伐をすすめ、野生動物が山を降りなくてよい環境に近づけることを目指しています。
竹林整備の候補地を数カ所選定した中から、守り人の会で調査を行なった結果、大倉川沿いの真竹林(小釜)5反を整備地として選びました。
竹林を間伐し、ここに炭焼き窯を作ります。
8月には、炭焼き窯作りの予定地で、作業路づくりと駐車場整備を行いました。
引き続き、作業小屋の建設、炭焼き窯用の穴掘りを始めます。
どの作業もみんなの手で行います。
今回の炭焼き窯のデザインをしたのは会員の冨永千弘さん。
窯は棚田の段丘にトンネルを掘った、穴窯と呼ばれるシンプルな構造で、仰木地区で発掘された平安時代の窯場跡の遺跡(上仰木遺跡)から発想されています。